<低圧バンキング方式と低圧ネットワーク方式>
低圧配電線路の形態の代表的なものに、低圧バンキング方式、低圧ネットワーク方式がある。
1.低圧バンキング方式
図7-6(a)のように同じ高圧配電線路に接続された2台以上の柱上変圧器の二次側を幹線で並列に接続して、変圧器相互の負荷の融通を図る方式である。
この方式は、@線路の電圧降下および電力損失の減少、Aフリッカの軽減、B柱上変圧器の設備容量の減少、C負荷に対して融通性があり、単相3線式では変圧器相互にバランサの作用がある、D保護協調がとれていると信頼性も向上する、E樹枝状方式に比較して建設費は高い。保護協調が十分とれていないとカスケーディングを起こす、などの特徴がある。
2.低圧ネットワーク方式
図7-6(b)に示すように、通常22〜33kvの2〜4回線の配電線に接続された変圧器の二次側を幹線でネットワークに接続する方式である。
一次側配電線または変圧器に事故が発生しても、残った設備で無停電供給できるのが最大の特徴である。
低圧ネットワークには、高層ビルなど、1箇所に集中した負荷に供給するスポットネットワーク方式と、一般需要家を含めて供給するレギュラーネットワーク方式がある。